50話 時に残酷な願い
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「おまえがここに足を踏み入れるとはな……」
しばらくして屋敷へとやってきたアッシュ。思ったより早かったのは近くにいたからなのか、ギンジが飛ばしてきてくれたからなのか。少し皮肉混じりにガイが言うとアッシュは小さく息を吐いた。
「二度とここに、戻ることはないと思っていた」
本当は戻ってきたかったんだ。幼い頃、一度戻ってきたことがあるはず。その時に見てしまった。レプリカルークがルークの居場所にいたところを。あの場所はもう、自分の居場所ではなくなってしまと。
「アッシュ、ローレライはどうなった?」
「ローレライとは繋がらなかった。やはりヴァンの中に取り込まれ交信不能にされているんだろう」
ルークの問いにアッシュは首を横に振る。その答えにルークだけでなくティアもガイも表情を歪めた。
「それじゃあローレライの宝珠がどこにあるかは……」
「わからない。だが、ローレライは地核からセフィロトに通じて鍵を流した。おまえが受け取っていないなら、セフィロトのどこかに辿り着いている筈なんだ」
宝珠の行方についての話になるとアッシュが不機嫌になる。宝珠がなければローレライを解放できないのだから。それだからかアッシュが私の方を見た……けどそれには気づかない振りをした。さすがのアッシュも焦っているからか、藁にも縋りたいのだろう。とは言え言う気はないけど。
「だけどセフィロトはアッシュが探したんでしょ?もしかして探し損ねてるとか」
「俺はそんな間抜けじゃない。こいつじゃあるまいし」
アッシュはシェリダンで私と別れてからセフィロトを回っていたはず。ずっと探していて見つからない。まあ、見つからない筈なんだけど。当然言うわけにもいかない。アニスの言葉に更に不機嫌になったアッシュはルークを睨みつける。火種がルークに移り場の空気が一気に悪化する。