7話 決意に中の鎮魂歌
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「―――――~♪」
周りの目もくれずに歌った。久しぶりに歌った気がした。お世辞にも上手いとは言えないけど――。歌い終わってから、隣にイオンがいたことを思い出した。ハッとしてイオンを見ると、イオンは私を見て小さく拍手をしていた。
「真咲、上手ですね」
えっ?えぇぇぇ―――っ!?上手いって?てか、街中で歌っちゃったよ。じわじわと羞恥心でいっぱいになっていく。
「そんなことないです、下手ですよ」
「いいえ、とてもよかったです」
そんな、満面の笑みで言わないでください!!照れてしまうじゃないですか。私は顔を真っ赤にして、俯いた。すると、そこで、
「お待たせしました」
と上から声がした。ジェイドが軍基地から戻ってたのだ。私は赤面した顔を上げることが出来なかった。穴があったら入りたい。
「他の皆さんは?…真咲、どうしたのですか?」
ルーク達が見当たらないことと、私が俯いたまま顔を上げないことを聞いてくる。
「ルーク達は買い出しに行きました。真咲は――」
「おーい、戻ったぞ」
イオンが言いかけたところにルーク達が帰ってきた。歌を歌ってたと言われそうだったから、思わず助かったと思っちゃったよ。
「ジェイド、アニスは…?」
ジェイドは戻って来たが、アニスがいないことに気づいたイオンが不安げに訊いた。
「次の待ち合わせ場所に向かったようです。手紙を残していきました」
と、手に持っていた手紙をルークに渡す。
「半分はあなた宛のようです」
「イオン宛ならともかく何で俺なんだ?」
そう言って、渡された手紙を読み始めた。読み終えるころにはルークは
「め、目が滑る…」
と呻いた。