49話 世界よ一つに
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「新生ローレライ教団に救いを求めろ!」
「預言を遵守しろ!このまま瘴気にまみれて死ぬのはごめんだ!」
城のある方へと上がると城の前に人だかりができていた。街の住民らが声を荒げて各々叫び続けていた。瘴気のせいで家族が死んだ、外殻大地に戻してほしいなどと。
「お待ちなさい!落ち着きなさい!みんな落ち着いて……」
「うるせぇ!」
すぐさまナタリアが駆け寄り、一番側にいた人の肩に手を置き止めようとしたが、気が立っている彼には邪魔だったのか、ナタリアを突き飛ばした。
「静かになさい!わたくしはナタリア!ナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディアです!わたくしの愛するキムラスカの民よ。どうか落ち着いて。わたくしの話を聞いて下さい」
大きな声で住民たちへと呼びかける。ずっと声を上げていた住民たちは、止めに入ったのがナタリアだと気づき、一斉に振り返る。
「ナタリア様!瘴気が……!」
せっかく止めた瘴気が噴き出し世界を覆ってしまうのはなんとも恐ろしいことだろう。落ち着けないのは仕方ないことだろう。
「もちろんです。わたくしたちも今、賢明に瘴気を無くす方法を探しています」
一人一人の顔を見て、落ち着かせようとするが、そんな簡単ではない。
「前みたいに大地を上に上げればいいじゃないですか!」
「それは無理なのです!新生ローレライ教団が言う外殻大地は、今あるこの大地を削り取って生み出されているもの」
エルドラントが現れたことで中央大海周辺の島が消失した。あなたたちも消されてしまうのですよ!と説明をする。そんな事実に住民たちは一斉に言葉を失い、顔色を悪くする。思っていた以上の事の大きさにか、ひそひそと小声で隣同士の人と何か話す。疑心暗鬼なところの方が大きいのかもしれないが。