49話 世界よ一つに
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「おお、ティア。それに皆さん。大変なことになりましたな」
「お祖父様。今日はお祖父様にご相談があって参りました」
テオドーロのいる会議室へと入ると、彼は笑みを浮かべて歓迎してくれた。のんびり世間話をしている暇は私たちにはなく、ティアは現状を説明し、テオドーロはそれを黙って聞いていた。その際、彼にもイオンが命を落としかけたことと、私が知る未来では亡くなっていることも話した。
「……話はわかった。しかしイオン様ご生存しているなら私は会議に出席する必要はないだろう」
「いえ、お祖父様にも立ち会っていただきたいんです」
「監視者として生きてきたあなたにも参加してもらいたいんです」
彼のことはあの一件以来苦手なのだが、今はそんな事は言っていられない。預言による繁栄を導く監視者であったテオドーロだからこそ預言会議に参加してもらいたい。本来、彼が参加する会議だったのだから。
「ユリアシティの代表として参加してもらえませんか」
「……わかった。私も参加させていただくとしよう」
しばしの沈黙の後、テオドーロは参加を受け入れてくれた。これにみんなも安堵する。
「お父様にも知らせなければ。随分時間が経ってしまったけれど、ようやく会議が開けますわって」
この中で一番安堵したのはナタリアだろう。そのために動いていたのだから。
「では私は一足先にダアトへ向かいます」
テオドーロが会議室から出ようと歩き出したが私の前で一度足を止めた。
「すまなかった」
そう言って今度こそ彼は部屋から出ていった。ルークたちには意味がわからなかっただろうが、私には大いに意味があり、彼が出て行った扉に一礼した。そしてジェイドがよかったですね、と肩に手を置き、私ははいと頷いた。