49話 世界よ一つに
夢小説設定
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「何の話をしていたのですか?」
アルビオールに乗り一息吐いていたところにジェイドが隣の席に腰を下ろす。少しくらいのんびりさせてほしいととは思ったけど、さっきのラルゴとの会話が気になったの仕方ないのかも。最初は小声だったのに、後半は私が声を荒げたから。
「本来なら……この後、アニスとアリエッタが決闘するんだったんです」
私の知るものとは外れたシナリオを隠すことなく話せば、ジェイドは小さく息を飲む。イオンが死に、その事でアリエッタがアニスをイオンの仇と決闘を申し込む。そして――
「イオン様にもアリエッタにも死んでほしくなかったので」
特にアリエッタは騙されたまま死んでしまうから。ラルゴや他の六神将たちは言うかもしれない。本当は二年前に本物のイオンが死んでいる事を話せばアリエッタは自ら死を選ぶだろう、だからその嘘は慈悲だ、と。でも、彼らの願いが成就するなら結局はみんな死んでしまう。遅かれ早かれだ。
「彼らにとっては予想外だという事ですか」
「ダアトでアリエッタに邪魔されたこと自体が予想外だったはずです」
モースがアニスを使ってイオンを連れ去り預言を詠ませる。その邪魔をするルーク達をリグレットが足止めする。が、イオンを死なせたくないアリエッタがルーク達に手を貸してリグレットを止める。アリエッタがどこでそれを知ったのか不思議だっただろうに。
「ラルゴのロケットも決闘の後に返すはずだったんです」
「でもシナリオの改変のおかげでそのタイミングも変わったと言うことですか」
そうです。と答えれば、ふーっと息を吐き目を閉じて胸の前で腕を組む。
「ここから先は基本は私の知るものと変わりませんが、どうなるかわからないところが多いと思います」
今現在進行形でこの後ダアトに行きイオンに会うという事はなかったのだから。