2話 異端の力
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「……ライガクイーン」
ライガクイーンを倒すイベント。倒さないといけないないんだけど、物語を知っている私にはそれがもどかしくてならなかった。アリエッタの事を想うと納得は出来なかった。最終的には彼女もここで……
「真咲?大丈夫~?」
アニスの声が聞こえた気がした。けど、私はライガクイーンを殺さなくてもいい方法が無いかと考えていた。アリエッタも悲しまなくて、エンゲーブの人達も犠牲にならない方法を……でも、考えたところで私には何の力もない。
そんな私がみんなを助
けたいと思うのは傲慢ですか?
「何て、無力なんだろう」
思わず声に出してしまった。戦いなんて縁のない世界に生まれてしまった私にはライガクイーンと戦う力なんて何もない。
「真咲?」
私の呟きに隣にいたイオンが顔を向ける。それでも、私はルーク達を見つめたまま。ジェイドはルークとティアに時間稼ぎを頼み、譜術の詠唱を始めた。力が欲しい。殺す力じゃなくて、みんなを助ける力。思いきり右手を握る。爪が食い込むくらい。
「力が欲しい…!!」
そう声に出した、その瞬間――私の握っていた右手が光り出した。それはまばゆく眩しい。