48話 彼らの標の向く姿
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「兄さんたちはここを本拠地にしていたのね」
「それならフォミクリー施設もありそうですね」
こんな所を本拠地にしていたのならダアトを出た後の所在などわからないのは当たり前だ。
「レプリカの機械ならあるよ」
私たちの話を聞いていたアリエッタがそう言った。まさか本当にあるとは思わずその言葉に驚く。
「だってヴァン総長が、アリエッタの街を復活させてくれるって約束してくれたもん」
「それはまやかしだわ。レプリカは本当の家族でも家族の代わりでもないのよ」
あんな事があったというのにまだヴァンを信じてるんだ。人の心はやっぱりそんな簡単には変わらないのかな。
「そんなことない!そこにいるルークだってアッシュの代わりじゃない!」
ティアの言葉に激怒するアリエッタ。ぬいぐるみギュッと抱きしめてルークを睨みつける。
「アリエッタ!」
このままではマズい。せっかくアリエッタをヴァンたちから引き離すことが出来たのに、また戻ってしまう。出来ることならばそれは避けたい。だからアリエッタが言葉を発する前に彼女を抱きしめる。
「アリエッタ。それは駄目……」
突然抱きつかれたことに驚いたのか、体を震わせる。特に暴れる様子がないのを確かめて、桃色の髪の毛を梳くように撫でる。
「ダアトにいるイオン様も、もう三年も前に亡くなった被験者イオンの代わりだって言うの?知らなかったとは言え、アリエッタに優しくしてくれたイオン様は被験者の代わり?」
アリエッタにはどう映ってた?姿形が同じだけの偽物だった?全てを知った後でもイオン様と話をしたでしょ?それでもルークがアッシュの、イオン様は被験者の身代わりだというのか?とアリエッタに語りかければ彼女は首を小さく横に振った。