48話 彼らの標の向く姿
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「……先程から同じような建物が続きますわね」
辺りを見回しながら島を歩き続ける。似たような建物が寂れているものの立ち並んでいる。
「そういえば、確かにそうだな。なぁガイ、どうして似たような建物ばかりなんだ?」
言われてみればと、この中で一番詳細に詳しそうなガイに訪ねるルーク。自分に振られるとは思ってなかったのか、意表を突かれたかのような声を上げるガイ。
「俺も詳しくは知らないんだが、確かこの街は一人の建築家が全てを監修したって聞いてるな。その建築家の名前が、島にも付けられたんだ」
実際五歳までしかホドにはいなかったのによく知ってるなぁ。ペールに教えてもらったのかな。故郷のことだし、知りたいよね。
「なら、その建築家はフェレスというのね」
「ああ。確かここの統一された美しい街並みが当時の皇帝にも気に入られて、グランコクマの建築様式にも影響を与えたとか……」
更に説明をすると、なるほどねぇとジェイドが頷く。そんなジェイドをガイは横目で見る。
「何が『なるほどねぇ』だ。あんたの方が詳しいだろう?」
「いえいえ、とんでもない。説明役なんてまっぴらです」
説明役はガイって言うなんだんろう、もう概念というか固定的というか。イコール、ガイってかんじなんだよね、うん。
「……うっそだぁ。結構説明してるくせに」
「だから、尚更ごめんなんですよ。私しか知らない知識ならともかく、一般教養は他の人にお任せしたいですね。体力を消耗してしまうので」
にっこりと微笑むジェイドに、そんなに疲れることではないとナタリアが言うがいつものように年寄りなものですからと更に返す。この人が一番実年齢から全てがかけ離れていると思うんだけど。それは口にしないけどね。