48話 彼らの標の向く姿
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「やれやれ。知ってはいましたが、これで六神将は全員生存確定ですか。こうなるとヴァンがローレライを取り込んでいるというのも事実でしょうね」
わざとらしい溜息を吐いて肩を竦めるジェイド。どちらも私がある程度のことまで話しているから知っているはずなのに。別の目的があって聞いたのかもしれないから、そこについては無視する。
「そんな事、ソイツから聞いてるんだろ?」
鼻を鳴らして私を見るシンク。互いに互いのことを知っているのだから隠しようがないのだろうけど。
「それに、そこまでわかっているなら、真剣にローレライの宝珠を探した方がいいんじゃない?」
一度死にかけたからといって性格が変わる訳じゃない。イヤミったらしい物の言い方は変わらない。
「おまえたちだってまだ見つけてないんだろう」
「見つからない分には、こっちに有利だからね」
相変わらずの態度にナタリアが、ふてぶてしい!と睨みつける。けど、ヴァンがローレライを取り込んでいるなら、宝珠が見つからないのはこちらには分が悪い。ローレライを解放することが出来ないのだから。
「……シンク。新生ローレライ教団って、何?モースが導師って、どういうこと」
「モースはアンタに話してなかったのかい?裏切り者さん」
ヴァンや六神将も当然、アニスのことは知っている。私たちの動向をすべて彼らに教えていたのだから。一瞬黙ったアニスは好きでいいなりになってた訳じゃない!と怒鳴るもののシンクもこっちもモースを担いでるわけじゃないと表情を歪める。
「シンク。このままヴァンに従うの?」
無駄だとわかっていて口にしてしまった。彼らの意志は固い。何かしらが変わっているとしても、そこは変わることはないだろう。だけど聞かずにはいられなかった。