48話 彼らの標の向く姿
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手を取る道は無謀か
彼らとも
笑える未来はないのか
それを示せるのは…
「あちらに人だかりがありますわ!行ってみましょう」
アルビオール内でのお仕置きから逃げ回り漸くケセドニアに着いた。ジェイドから逃げ回り続けて疲れ切っている私とは違い、断然やる気元気なナタリアは一人走り出す。ああ、若いっていいな。
「この隙に話を聞きに行ったら、あとでナタリアが怒るだろうな」
「……ルーク、待って!なんだか様子が変よ」
ナタリアの向かった人だかり。集まる人の雰囲気があからさまに怪しい。ここは、私の知るものとは変わってるはず。彼はどうでるのか、私たちたちの前でどうするのか、私には想像がつかない。
「さあ、預言を求める者はボクと共に来い。そこで預言を与えよう!」
輪の奥から聞こえてくる声。その声だけではみんなはそれが誰なのかわからない。ガイなんか噂が本当になっちまったなと乾いた笑いをする。ナタリアの実父の情報を得るための嘘が真になってしまった。
「待ちなさい!ローレライ教団は預言の詠み上げを中断しています!その預言士は偽物です!」
人の輪に近づき注意の声を上げるアニス。数名の人が何事かと後ろを振り返る。
「これは心外だね、アニス。これから預言を詠むのはローレライ教団の預言士じゃない。モース『様』が導師となって新たに拓かれた、新生ローレライ教団の預言士だよ」
止めに入ったアニスに声を掛ける預言士。その声に私以外のみんなが目を見開く。
「イオン様……じゃない。アンタは……まさか……」
「シンク……やはり生きていたのか!?」
少々顔色を悪くするアニスと険しい表情を浮かべるルーク。その姿を口角を上げて笑みを浮かべるシンク。