47話 指すべき場所は何処にある
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「驚きましたね。ナタリアがあのラルゴの娘だったとは」
「まだ決まった訳じゃない」
インゴベルト陛下の部屋を退室してすぐにジェイドが口を開く。ルークはそう言うけど確信付いたそれを疑うことは出来ないようだ。
「……だが本当にそうだとしたらつらいところだな」
「どうするの?ケセドニアに行く?でも下手な誘導するとナタリアにばれちゃうよ?」
先日、ナタリアが陛下の実の子供でなかったという事実にすらショックを隠しきれず悩み続けた。今度は実の父親が敵だとわかったら更にどんなショックを受けるのか計り知れない。
「勝手に預言を詠んでいる預言士がいたわね。あの預言士がケセドニアに向かったと情報を仕入れたことにしたらどうかしら」
ティアの提案にそれなら納得するだろうと頷く。ナタリアは真っ直ぐすぎるくらい素直だからあっさりと納得してくれるはず。
「けれどいずれはナタリアにも話すんでしょ?ナタリア……傷つくんじゃないのかな」
実の父親が自分たちの敵対している六神将の一人と知れば少なからずショックを受け傷つくのは間違いないだろう。
「……そうね。血の繋がった家族が敵になるのならつらいと思うわ」
「うん。特にナタリアは、あれでもろいところがあるから心配だな」
あ、ティアの目が怖い。ルークはただ幼なじみとして心配してるんだけど、やっぱり幼なじみとはいえ、一番近い女の子を一番に考えるのはティアとしてはあまり面白くないのかな。
「ねえ、真咲。気を悪くしたらごめんね?」
「アニスらしくない言い回しだね」
で、なに?と訪ねる。視線を少し回して意を決するように口を開く。
「自分の前世が元々オールドラントの人間だって知ったとき、どうだった?」
私が異世界から来たのはみんなも元々知っていたこと。けど本当は少し違った。
「そりゃ、驚いたしショックだったよ。でもね……」
みんながいたから寂しくなかったよ。とアニスの頭を撫でる。