47話 指すべき場所は何処にある
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「おい、ガイ!ジェイド!アニスにティア、真咲まで……」
城内に入ってすぐにルークは捕まれていた腕を力任せに解く。
「ごめんなさい。なんだか成り行きで……」
「おまえ、ロニール雪山でロケット拾ってたよな。それのことじゃないのか?」
誰にも見られてなかったと思っていたのか、ロケットのことを言われて、なんだ、ばれてたのかと肩を落とす。
「そりゃ、港で深刻な顔をして拾ったロケット見つめてれば気になるさ」
「ええ。野次馬根性です」
「で~す」
要はみんなにバレてたとわかり、唯一知られていないナタリアには黙ってろよと、ルークはインゴベルト陛下の私室へと歩き出す。
「当然、これについても知ってますね?」
「そうですね。でも、これはいつか必ずぶつかる問題ですから」
何処まで知っているのか。私の話を聞いてからみんなが何回思ったことなのだろう。全ての全てを知っているわけではないのだけど。私の意味深な言葉にアニスが首を傾げる。
「どういうこと?」
「すぐにわかるよ。その話をしに行くんだから」
一人先を歩くルークを見る。今、彼が何を思うのかまでは、私は知らない。
「真咲。君は辛くないのかい?」
ふいに掛けられた言葉に、足は止めなかったけどその声の主であるガイを見る。
「君は未来を知っている。知っているけど余程でなければ手は出さない。それはもどかしくないのかい?」
ガイの質問にティアとアニスが顔を合わせる。誰もが疑問に思い問うて来る質問。
「もどかしいよ。でも、それが誰かの助けになるなら、幸せになるなら私自身のことなんて二の次でいい」
私は黙っていた。もっといい手段があったかも知れない。みんなに最初から話して、上手く立ち回って平穏無事に事を終わらせることだって出来たんだから。それは、何を言っても今更な事。足を進める早さを上げたから、みんながどんな顔をしているのかわからなかった。