47話 指すべき場所は何処にある
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「待て、ディスト!私はこの場で導師の力を手に入れる」
この場から離れるよう促すディストに手を挙げて止めるモース。どうしようか、それは止めるべきだとは……ううん、止めなきゃ。
「よろしいのですか?エルドラントで厳かに行う方が……」
「世界のあるべき姿を見失っているこの愚か者共に、わしの新たな力を見せつけるためだ」
移動してからのほうがと言うディストの言葉を遮るモース。それにディストはニヤリと笑い、遠慮くなく!とモースに一層近づく。
「ディスト、止めて!」
「ディスト!何をしているのです!その技は……」
「お黙りなさい!モース様が自ら望んでおられるのです。あなたに止める権利はない!」
止めるべくディストへと走り出したけど遅かった。ディストはモースへと手を翳し、何か技を施す。その瞬間、モースは呻き声を上げる。光がモースを包み込み、その姿は異形なものへと変わっていく。
「な、なんだあれは……」
「……私の眼と同じです。体に音素を取り入れる譜陣を刻んで譜術力を上げる。ただあれは……第七音素を取り入れる譜陣です」
人としての姿を失ったモースを見て全員が表情を変えた。人が目の前で魔物のように変わったのだから驚くのは当たり前。ジェイドの説明を聞いてティアの顔色が悪くなる。
「第七音素の素養のない人がそんなものを刻みつけたら、全身の音素が変異します!」
「ぐふぅ……ディスト?なんだ、この醜い姿は!?」
自分でもわかるくらい変化した姿。けしてもう人とは言えないような姿にさすがのモースも慌てたような声を上げる。
「……間に合わなかった」
一瞬でも悩んだ私がいけなかった。イオンとアニスの時みたいに決めておけばよかったのに。どうしても過去を引きずってしまう、私が悪い。