47話 指すべき場所は何処にある
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「なんだか随分あわただしいね」
バチカルに到着し、街へと入るとたくさんの兵士たちが慌ただしく走り回っている。
「おい、何かあったのか?」
見ただけでは何が起きているのかわからず、ルークが近くの兵士に声を掛ける。
「ダアトから手配中のモースを発見して連行したんだ!」
「なんですって!」
ザレッホ火山で逃げられてから行方不明になっていたモースを捕まえた。それを聞いてティアが声を上げた。みんなも顔を見合わせる。
「だが隙をついて逃走されてな。これから街を封鎖して捜索するところだ」
捕まえたという報告のあとに逃げられたという事実に驚きは隠せないでいる。まあ、そうだろうね。
「ではまだモースはバチカルのどこかにいるのですわね」
「よし。俺たちもモースを探そう!」
王族コンビはやる気満々で走り出そうする。しかも互いに逆方向を。あれー、こりゃ探し出すのに時間掛かるかもしれない。あちこち走り回るのはヤだなぁ。うーん、これくらいならいいな。
「ルーク、待って。個人的に走り回るのは嫌だから教えるね」
何処から探そうかと相談し始める。そしてなぜか目的地と逆方向へと行こうとしてるし。さすがにこれをただ傍観してるのは無理。
「いいんですか?」
「逆方向へ行くよりは」
城の方へ向かってる時点で時間のロス。どっちにしてもモースの居場所は変わんないんだけど。
「ぶっちゃけモースは港にいるよ……一人じゃないけど」
「誰かと一緒なのか?」
「逃走するには一人は無理だろう」
誰と一緒かは見てからのお楽しみと言うことで、早く行こうと促せば、ジェイドがジーッとこちらを見つめる。勘が良すぎるって困るよね。その視線はあえて無視することにした。あとで何か言われるのは間違いないのだから。あ、悪寒が走った。