47話 指すべき場所は何処にある
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「もしそうならローレライの解放ってのはヴァンからの解放ってことか?」
今までの話を纏め、結論を言うガイにアッシュが頷く。
「ローレライはオールドラントの重力を離れ、音譜帯の七番目の層になることを望んでいる。その為に俺はローレライの宝珠を探している。この剣にはめる宝珠がなければ、剣は鍵としては機能しないからな」
手の中の剣をちらりと見て、私へと視線を向ける。その表情はいつもより眉を寄せて厳しいものだった。憶測だけど、事が事だけに早く宝珠を見つけだしたい。私なら何処にあるのか知っている。それを聞きたいけど聞かないと前に言ったことを思い出して葛藤しているんだろう。ローレライの鍵でローレライを解放し、鍵に宿して成層圏の遙か上空にある音譜帯へ導く。
「でも宝珠はどこにあるんだ……」
「おまえが!おまえがローレライから鍵を受け取っていれば、こんなことにはなっていなかったんだ!」
何処を探しても見付からない。ルークが受け取っていれば各地を探す必要はない。しかも六神将との探し合い。向こうに先に見つけられてしまったらローレライを解放できない。
「恐らくセフィロトを通じてどこかに投げ出された筈だ。六神将の奴らも鍵を探している。もし奴らに奪われたらローレライを解放できなくなる」
「解放できないとプラネットストームが第七音素を生むため、さらに激しくなって……」
この世界は滅びる……とナタリアの言葉を引き継いだティアが呟いた。この瞬間、私達の周りに沈黙が広がった。少し間を空けてから、そういうことだと言うアッシュは剣を鞘へと戻し、出口の方へと歩き出す。
「アッシュ!待てよ!どこに行くんだ!」
「ここにも宝珠はなかった。別の場所を探す」
こちらを見ることなく、直ぐにでもここから離れたそうにする。焦っているのが見え見えだ。