46話 それが私の望みだから
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「あーやっと落ち着いたぁ」
元の軍服に着替え、イオンとアリエッタに見送られて私たちはベルケンドへとやってきた。街へと入ると男性が一人急に倒れた。
「しっかりして!?間に合わなかった?何故……」
すかさずティアが駆け寄るが男性はそのまま息を引き取った。初見の様子から回復の術を施せば助かるだろうと思っていたのだろう、急死した男性を見て困惑の色を見せる。
「……これで今日は三人目だ」
「どういうことですの?」
街の奥から駆け寄ってきたキムラスカ兵が男性を見てはぁと息を吐く。彼によればここ数日、突然死をする人が増えていると。ローレライ教団へ預言を聞きに行った直後に倒れる人が多いらしく、治癒術師でも治せないという。
「変だよ。今教団では、預言の詠み上げを中止してるんだよ。イオン様がそう決めたはずなのに……」
「いや、この瘴気ってのが出てくる、ちょっと前から再開したみたいだぜ。旅の預言士が各地を回っててね。俺も詠んでもらったぜ」
イオンが決めてから世界中で預言の詠み上げは中止になった。だから当然、教団に所属している預言士は預言を詠み上げるいないはず。その正体が何なのかは私は知っている。兵士はティアの預言士は何処に行ったかと言う問いにバチカルへ向かったとだけ言って死んだ男性を担いで行ってしまった。
「今のはフォミクリーでレプリカ情報を抜かれたものかも知れませんね」
「どうしてそうだとわかる?」
表情を一人険しくするジェイドにガイが問う。それにジェイドもこう答えた。実験では情報を抜かれた被験者が一週間後に死亡、もしくは障害を残すという事例もありました。先程の方とフォミクリー被害者の亡くなり方は、よく似ています、と。