6話 消せない傷痕
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「まだ、夜が明けたばかりだったんですね…」
辺りを見回せばまだ、日が昇ったばかりで薄暗かった。泣いたせいなのか、それともあまり寝てないせいか目が重い。重い目を擦っていると、
「もう少し休みますか?」
と言われた。けど、首を振った。一時間もすれば明るくなるだろうし、二度寝はしたくなかった。
「辛いのでしたら、戦闘に参加しなくていいのですよ。ルークにもそうさせるつもりですし。あなた一人くらい守れます」
私の事を心配してか、ジェイドはそう言ってくれた。けど、その言葉を受ける気はなかった。
「…いえ、私も戦います。自分の身は自分で守ります」
真っ直ぐ、ジェイドを見据えて言う。私の決意を分かってもらうために。まぁ、ルークを助けるときに怪我したけど。
「また、人を殺してしまうかもしれないのですよ?」
低い声音で、昨日の様にと言う。確かに、夢に見てしまうくらい辛かった。一生その罪を背負うことになるだろう。
―――もう決めたの、私は決めたの。たとえ、それが…
「もう決めました」
ジェイドを見つめたまま。そして、一度目を伏せて、再び開けてジェイドを見る。
「決めました――例えまた人を殺すことなっても戦う事と、"元の世界"に戻る方法が見つかっても戻らない事を」
ジェイドは私の言葉を聞いて眉根を寄せ、険しい顔をする。きっと、私の『戻らない』という言葉に反応したのかもしれない。
「何故ですか?あなたにも家族や大切な人もいるのでしょう?」
帰りたい。家族にも彼にも会いたい。それは、本音だよ。