46話 それが私の望みだから
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……落ち着いたようですね」
「はい、大佐。私、もう少しみんなと一緒にいて、考えたいんです。私がこれからどうしたらいいのか」
「僕からもお願いします」
泣き止んだアニス。ついて行くと頭を下げる彼女と同じ様に頭を下げるアニス。気をしっかりね、と声を掛けるナタリアには小さく微笑んで返す。
「これからどうしたらいいいのかしら?」
預言の件は教団内が再編されるまで難しく、アッシュを捜すにもどこにいるのかわからない。次の行動をどうするか、そこが悩み所。
「私……イオン様の代わりに真咲が言った預言を活用して欲しい」
「ベルケンドに瘴気を消すための情報があるって言うアレか……」
他に手掛かりがない。みんなが一度私を見たけど無言で目を伏せれば、誰かが息を吐くのが聞こえた。どんな理由であれ、私は先のことを語るつもりはない。
「……今はそれしかないでしょう」
宛がないのならと頷くジェイド。じっと見られても言うつもりはないのにな。
「ですが……いずれ考えなければなりませんわね。私たちはヴァンの求めていた預言を詠めない世界を回避しました」
だからといって、預言を全肯定している訳でもないと、神妙な面もちを浮かべるナタリア。
「預言をどうしていくのか、だよな。なんとか事態を落ち着かせて会議に持ち込みたいな」
「そうですわね」
今後の進路が決まった。ではベルケンドへ向かおうとしたところを私が呼び止める。
「ジェイドさん。いい加減、私の軍服を返して下さい」
「嫌です」
即答かよ。何となく予想していたとはいえ、さすがにカチンと来たので、
「なら新しい服を買いに行きます。全く露出のないダボダボの服を。アニス、行こう」
「えっ?えっ?」
アニスの手を引いて、街の方へと向かおうとすると観念したのか。渋々とジェイドは荷物から私の軍服を手渡した。今のも別に露出が多い訳じゃないけど、それで観念するってことは余程嫌だってことなの?