46話 それが私の望みだから
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「アニスとアリエッタはイオン様の立ち会いの元ちゃんと話しなさい」
「僕もその方がいいと思います。知らないことがいいのかもしれない。ですがそれだけでは前には進めません」
どちらも比があるのがわかっているからか、二人からの苦情は出なかった。本来ならアリエッタは何の事情を知らないまま死んでしまう。そんな理不尽があっていいのか。その人のことを知れば見方も変わるかもしれない。
「では我々は礼拝堂で待っていましょう」
「アリエッタ。今回の件はアニスが原因じゃないってことだけは理解してね」
そう言い残して私たちはイオンの部屋から退室した。イオンの前で馬鹿な真似はしないだろう。
「一時はどうなるかって思ったぜ」
「全くだ。アニスがイオンを連れ出したときは驚いたしな」
「ええ。リグレットが足止めに来たとき、アリエッタが来てくれなかったらどうなっていましたか」
礼拝堂へと向かう途中、各々の感想を述べる。そんな中、ティアだけが暗い面もちを浮かべていた。それに気付いたルークが、ティア。どうかしたか?と声を掛ける。
「……兄さんは知っていたのかしら。イオン様が死ぬと言うことを」
アニスがモースに脅されてイオンを連れ出す。それを追いかけようとしたルークたちをリグレットが足止めしようとした。ただ誤算だったのはそれをアリエッタが知ってしまったこと。
「……私には、わからない」
期待を込めた目で見られたけど答えられなかった。ヴァンの心の闇は私なんかじゃ計り知れないから。
「ともかくこれからのことを相談しましょう」
「そう言えば真咲。あの術使って体は平気なのか?」
ふと思い出したようにルークが訪ねてくる。あの術が一番私の体に負担を与えるのはみんな知っているから。右目が見えなくなった原因もあの術だし、ルークが心配するのも無理ないかも。