46話 それが私の望みだから
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「……アリエッタ」
オリバーさんたちを送り届け、イオンも部屋へと送り届けるとほぼ同時にアリエッタがやってきた。ぬいぐるみを力強く抱きしめ、イオンの無事に安堵の表情を浮かべた後、アニスを睨みつけた。そして一気に近づき、アニスの頬をバシッと平手打ちした。
「……イオン様を殺そうとした!アニスのせいでイオン様が殺されそうになった!」
目に涙を浮かべる。アリエッタがいなかったらルークたちはザレッホ火山には来れなかった。その証拠にアリエッタの体には手当をした跡が多々あった。
「アリエッタ……アニスは……」
「イオン様は黙ってて下さい!」
イオンが弁明しようとするがそれをアニスが大声を出して止める。どんな理由であれ、イオンに危険が迫ったというのは間違いない事実なのだから。
「イオン様はアリエッタの恩人。アニスはそのイオン様を殺そうとした!アリエッタはアニスに決闘を申し込む」
「……受けてたってあげるよ」
この先の物語も変わる保証はなかった。にしても本当にユリアの預言は凄いものだ。少しくらいの歪みなどものともしない。とは言え、このままにもしておけない。
「はい、二人ともそこまで」
パンッと手を叩いて二人の間に入る。そして二人の頬を軽く抓る。
「ふぁに!?」
「ひ、ひたひれす」
緊迫したムードの中に私が割り込んで二人だけじゃなくみんなも私を見る。
「アニスにはアニスのアリエッタにはアリエッタの事情がある。ついでに本来死ぬはずだったイオン様は生きてる。それでいいでしょ?」
アリエッタも私たちと対峙したとき、イオン様に危険が及ぶかもしれないとわかってて戦闘を仕掛けてきたことが何度もあるでしょ?文句は言えないよ。少し厳しいとは思ったけど、事実そうだからそれを言うとアリエッタはギュッとぬいぐるみを抱きしめた。