45話 終焉への始まり
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「全部、私のエゴなんだ」
「だとしても私も黙っていましたので同罪ですよ」
ここで庇わなくてもいいのに。私がみんなから離れてもジェイドは離れてはいけない。
「他に誰か知ってるのかい?」
「……ヴァンにアッシュ、六神将。あとは、モースやテオドーロさん。そして、イオン様も……知ってる」
ヴァンたちが知っていることには驚かなかったけどイオンの名にはさすがに目を見開いた。特にアニスは大声で嘘っ!と。けど思い当たる節のあるガイやティアはすぐに黙った。
「けど私から話した訳じゃない。イオン様はともかくヴァンたちは何らかの方法で知ったみたい」
知る方法と言ったら被験者イオンからか。導師のみに伝えられる隠蔽預言。それくらいしか知る方法なんてないと思うんだけど。
「真咲は知っていたのに……あんな目にあったのか?何回も死にそうな目に……」
ちょっと泣きそうに顔を歪ませるルーク。そこを心配してくれるのだからやっぱりルークはいい子だ。
「私の知ってる物語に私はいない。そんな未来、知らないから」
「ヴァンはそんな真咲が邪魔だったのでしょうね」
仲間にならないのなら未来を知る私は邪魔でしかない。いつみんなに話して自分たちの計画を邪魔をするかわからないから私を抹殺しようとする。
「全てを知った上でアクゼリュスの崩落を止めなかったのか?」
ずっとただ一人黙っていたインゴベルト陛下が口を開いた。重たい空気が更に重たくなる。
「……止められるなら止めたかったです。失敗したのは私の落ち度です」
ルークが更生するきっかけを潰す結果になっても多くの人間が死んでいい理由にはならない。けど、私一人の考えなんて浅はかで簡単には上手く行かなかった。
「でも!俺、俺……真咲に酷いことした」
「……ルーク」
怪我したのも右目が見えなくなったのも私自身の責任なのに。それなのに……適わないな。