45話 終焉への始まり
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……鍵を送るって。助けてくれって。あとは栄光を掴む者が捕らえようとしているとかなんとか……」
一つ一つ思い出したことを言葉にし、最後の一言に全員が驚き目を見開く。
「そいつはかなり重要なことだぞ!どうして何も言わなかった?」
「え……だって、意味がわからなかったから」
ルークの言葉にアニスががっくりと肩を落とす。ローレライが鍵と言ったらローレライの鍵だと想像が付くと。今の状況から行くとそう思うけど、全てが終わったと思っていたときではそうは思えなかったのかも知れない。
「だから、ですか……」
「なにがですかぁ?」
ぽつりと呟くジェイドにアニスが首を傾げた。けど彼は、いえとだけ言ってそれ以上は言わなかった。
「あとヴァンのことも……」
表情を険しくするガイにルークだけが目を丸くした。
「確か、ルークは古代イスパニア語を知りませんでしたね。それでは仕方ないかもしれません」
「……そうだった。日常生活に必要なことしか教えてなかったんだよな」
自分たちにとって当たり前のことでもルークにとっては意味不明なこと。それに気付いてガイが頭を抑える。キツい言い方をするなら、ガイの教育責任と言うことで。
「『栄光を掴む者』は古代イスパニア語でヴァンデルムスカと言うの……」
その意味を答えたのはティア。そこまで聞けばルークだってわかる。そして、みんなが私を見た。ヴァンを追って飛び込んだ意味。どうしてそんな事をしたのか。ヴァンがローレライを閉じこめた。アッシュもそう思っている。そして私の行動。
「それについては後でね」
ここで話してもいいけど後でナタリアにも説明しなければならない。それならば全員が揃ったときの方がいい。というか説明をする私としてはそっちの方が楽なだけなんだけど。
「けど、ヴァン師匠はもう……!」
信じられないのは仕方ない。けど、地核へと飛び込んだ私も今こうして生きている。葛藤だけが交差してるんだ。