45話 終焉への始まり
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「……本当、なのですか?」
絞り出すような声で問われ、コクンと頷く。預言にはない事実。
「フリングス将軍には幸せになってもらいたかったんです」
婚約をし結婚も決まったというのに、その矢先で死んでしまうなんて悲しい。ただ愛する人と幸せになりたい。ただそれだけ。それを彼らの手によって奪われるのは許せなかった。
「もちろん、他に被害に遭われる人たちも救いたかった……」
我が侭なのはわかってる。ちゃんと説明すれば、ピオニーなら何とかしてくれるということも。信じてなかったわけじゃない。ごめんなさい……自分でもわかるくらい、消えそうなくらい小さな声。情けない。自分でやったことなのに、何一つ誇れることはない。ただ頭を下げることしか出来ない。
「頭を上げて下さい」
そっと手を取られたことに驚いて顔を上げると、私の手を取ったのはフリングス将軍だった。優しい笑みを浮かべて、私の手を握っていた。
「あなたのおかげで私は助かりました。それだけで十分です」
だからもっと誇っていいんですよ。と笑ってくれる彼に申し訳ないと思いつつも逆に感謝の気持ちでいっぱいになる。
「よし、話は纏まったところで。真咲」
「はい?」
パンッと手を叩き立ち上がったピオニーが私を見下ろす。
「おまえは今日付けで極秘任務を完了し、ジェイドの元に復帰だ」
全く、この人には適わない。無断であんな事をしたんだから解雇されても仕方ないと思ってたのに、だから軍服を返したのに。それなのに何事もなかったかのようにそう言われてはどうしようもない。
「はい」
と返事をする。と言うか行方不明だった私はどういう状態になってたんだろう。極秘任務って……周りにはそう言ってたって事?下手に言うよりはいいんだろうけど。私が最初から戻ってくるって信じてくれたって事かな?計り知れなすぎて考えるだけ無駄かも。