45話 終焉への始まり
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
物語は進む
まだ未来は
微々たる変化のみ
それでも変われることを信じて
ここからが本当の戦い
「お、もういいのか?」
ジェイドと共に宮殿の謁見の間へと向かうとそこには、まだ報告中と見られるフリングス将軍とピオニーがいた。扉から入ってきた私たちを見て声を掛けると、フリングス将軍もこちらへと振り返る。
「真咲。体の方は平気か?」
「はい……ご心配並びにご迷惑お掛けしました。フリングス将軍も申し訳ありません」
今までと何ら変わらない態度に安堵しつつ、ピオニーの人柄に感謝する。勝手にいなくなるのだから軍規法に違反したとして処罰されてもおかしくない。ジェイドからそう言った話がないのなら、お咎め無しというわけでもないだろうが、厳しい罰はないのかもしれない。
「寧ろ私は感謝してますよ。あなたがいなかったら今頃どうなっていたことか」
「俺の方も気にすんな。それより訳は話してもらうぞ」
微笑んでいた三人の目が細くなる。危険を承知で地核へと飛び込み、ひと月もの間行方をくらましていたのだから。突然ケセドニアに現れて、レプリカ兵たちを撃退すれば尚のことか。
「……まだ詳しくは言えませんが、地核へはヴァンを助けに行きました」
言葉を濁しつつもそう言った私に三人は目を見開く。なぜわざわざ、倒し相手を助けに行ったのか。ヴァンのしてきたこと目論見も知っていて助ける理由。それはまだ言えない。
「今後のことを考えての私の独断です」
未来に関わること。私は自分の知るシナリオという名の預言になるつもりはない。けど、そのために多くの被害者が出るのは我慢できない。私自身に不利にしかならないのは覚悟の上。だから真っ直ぐに目の前のピオニーを見つめる。
/br>