44話 誰が為に鐘は鳴る?
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「……んっ」
何か最近、目を覚ます度に体が怠い気がする。起きたばかりなのにこの疲労感は何だろう。ゆっくりと目を開けると周りは白い空間。の端に何か入る。何だろうと首を少し動かして思考停止。そう、彼とばっちり目があってしまったから。
「――ひっ!?」
慌てて上半身を起こせばくらりと目が回る。軽く頭を降って、条件反射で逃げようと体を引こうとする前に私の体は彼に包まれた。
「ジェイド、さん?」
私を抱きしめたまま動かない。正直ビクビクしてるんだけど。しかし、彼がここにいるという事はここはグランコクマだろう。記憶を巡らせれば、最後の記憶はフリングス将軍と対面したところまで。ならば私をグランコクマに連れてきたのはフリングス将軍と言うことになる。
「真咲」
「は、はい」
表情が見えないから余計に怖いよ。そりゃさっさと帰らなかった私が悪いんだけど。実はフリングス将軍が助かったと言うことで自己満足で満たされている。ただ、この後のことを考えると恐怖しか残ってないんだけど。
「さて、どんなお仕置きがいいですか?」
「ぎゃぁーっ!やっぱりぃ!!」
うん、何もないってことないよね。わかっていたけどそこまで満面の笑みを浮かべられると本当に怖いわけで。逃げようにはまだ体は彼の腕の中で大して動けない。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」
どんな早口だよって言うくらいの早さで謝罪の言葉を口にするけど、まあ簡単に許してもらえるという訳はない。
「楽しみですねぇ」
「ぎゃー!私の貞操がぁ!」
ベッドへと押し倒されて両手首を捕まれてしまった。逃げ場どころか襲われる寸前。過去にも似たようなことがあったけど、今回ばかりは逃げられる気がしない。自分が悪いのをわかってるだけに抵抗も出来ない。したところで無駄な足掻きだけど。