44話 誰が為に鐘は鳴る?
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「……誰かいませんかぁ~?」
遠くに見えた街はやはりシェリダンで、街の中に入ったけど人気がなく、とりあえず集会場を訪れる。扉をそっと開けての中を覗いてみたけど返事はなく誰もいないようだ。
「何かご用ですか?」
「きゃあぁーっ!」
集会場の中に入って右往左往していると、後ろから声がした。油断としていたというか、こんないいタイミングで声を掛けられるとは思わなくて、お腹の底から声を上げてしまった。
「……ぎ、ギンジさん?」
声を掛けた主はギンジ。私に叫ばれたことに向こうも驚いたのか、目を大きく見開いていた。
「兄さん、どうした……真咲さん!?」
私の悲鳴を聞きつけたのか、入り口で立ち止まる兄を不思議に思ったのか更に後ろからもう一人。それは先日まで一緒だったノエルで、彼女は私を見た瞬間、私を指さす。
「どうしてここに……地核に飛び降りたって、ルークさんが……」
未だ固まったままのギンジを無視してノエルが私の側に寄る。私が目の前にいることによほど信じられないのか、爪先から天辺までじっくりと見る。
「詳しい説明はあとで。それより、外殻大地降下からどれくらい経ってるの?」
ノエルとギンジがシェリダンがいる。降下すぐなのか、それとももう……全てが終わった後なのか。それによっては色々話は変わる。
「昨日私は皆さんを送り届けて戻ってきたので……皆さんがアブソーブゲートから出てこられて三日です」
降下作業が終わって出てくるまで一日、その後ケテルブルクに行きイオンとネフリーに報告して休んで一日。順にグランコクマ、ダアト、バチカルへとみんなを送り届けたらしい。
「……そっか」
最悪な事態ではないようだ。まだ三日。一気に安堵感が体中に広がる。