44話 誰が為に鐘は鳴る?
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進み行く流れは止まらない
されど、逃げるわけには行かない
その手に取る……
未来は平等に
ふわりふわり、浮遊する感覚。地に足が着かないみたいな……私は、確かヴァンの後を追って飛び降りた。その後は……ヴァンとシンクの二人を見つけた。そして、何らかの力に弾き飛ばされて。何が起きたのか思い出せる。けど、今はどうしたんだっけ。目の前は真っ暗……ううん、違う。瞼が重くて持ち上がらない。
「……う、うぅん」
夢心地な気分が段々と覚醒していく。背中が痛いのはどっか打ち付けたのかな。まだ重い瞼をゆっくりと開ける。こんなに明るかったっけ?と言うくらい、開けた目には光が射し込み視界は真っ白になった。瞬きを何度もして視界をクリアにする。
「……ここは?」
辺りは一面岩場だらけ。時折吹く風に砂が混じっている。どことなく見覚えがあるけど、でも……なんでここに?地核にいたはずなのに、ここはどう見ても外殻大地だ。ううん、もう降下作業は終了したかな。
「よいしょ」
体の状態を確認しながら立ち上がる。背中が痛かったのは地面に寝ていたからみたいだ。体に付いた砂埃を叩き、周囲を見る。すると少し遠くに建物らしき物が見えた。ここにいても仕方ないしと、そこへ向かって歩き出す。たぶん私が予想している場所だと思うんだけど。
「………」
みんなはどうしただろうか。黙ってまた勝手な行動をしてしまったから。きっとジェイドは怒ってるだろうな。必ず戻ると言ったけど、正直戻るのが怖い。絶対にお仕置きとかされそうだもん。何されるかわからないだけに顔を会わせるのが怖い。
「……考えたくないな」
想像すら拒否してる。笑いながら追いかけてきそう。全力で逃げても優雅に歩いて、追いついてきそうだもん。