43話 手を取る未来の為に
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……ジェイド」
真咲が師匠の後を追うように地核へと飛び降りた。ジェイドが止めようと手を伸ばしたけど、その手は空を切った。師匠に続いて真咲までも地核へと消えてしまった。なんで、あんな事をしたんだ。
「……行きましょう。我々には、時間がない」
「で、でもぅ…」
表情を見られたくないのか、眼鏡を押さえそう言ったジェイド。俺たちもどうしていいのかとただ顔を見合わせるだけ。
「真咲には真咲の考えがあるのでしょう。必ず戻る……その言葉を私は信じます」
それにすぐにでも降下作戦を実行しなくてはなりません。感情を殺したように言うジェイドだけど、その通りだ。
「俺も真咲を信じる。行こう!」
ここで立ち止まれない。真咲は俺を信じてくれて、待っていてくれた。なら俺も信じて待つ。そして今しなければならないことをするだけだ。世界中の人々のために。
「くっ……くそ、力が足りない」
ティアが体を張って起動させてくれる。俺もジェイドの指示通りにセフィロトに指示を書き込むけど、一度は点った光は弱々しく消えそうになる。マズい、と思った瞬間、アッシュの姿が見えた。
「この超振動は……まさか」
アッシュが助けてくれたのか?消えそうになった光は再び点りる。外殻大地がゆっくりと動き出すのを感じる。
「想定通り、瘴気がディバイディングラインに吸着してますね」
上手くいってホッと息を吐く。と同時に何か頭の中で音がする。
『アッシュ……ルーク!鍵を送る!その鍵で私を解放して欲しい!栄光を掴む者……私を捕らえようと……私を……』
頭の中で聞こえる声。思わずよろめいて地に膝をつく。心配そうにジェイドが声を掛けるけど、大丈夫だと首を振る。
「……みんな、帰ろう!俺たちの大地へ!」
知らせなきゃ。入り口で待ってるノエルや、街で待つイオン。そして、世界中の人たちに。アッシュと真咲に心ん中で礼を言ってアブソーブゲートを後にした。