43話 手を取る未来の為に
夢小説設定
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「すごい音素を感じるですの」
アブソーブゲートに降り立ち、感じる音素にミュウが声を上げる。確かに体に何て言うか、力と言える何かを感じる。ここで一人残るノエルの心配しつつも、彼女とはこの入り口で別れ中へと入っていく。次に待ち受けていることに用心をしながら。
「まあ、ここがアブソーブゲートですの?」
アブソーブゲート内に入ると、真っ先に声を上げたのはナタリア。やはり他のセフィロトとは違うというのが一目瞭然。ナタリアでなくても声を上げたくなる。
「プラネットストームが吸い込まれてる……きらきら光ってるのは……」
「記憶粒子だな。雪が降ってるみたいで綺麗だ……」
その感想に誰もが頷いた。いつまでも見ていたくなるけど、私たちには時間がない。先を少しでも急ぐために奥へと進む。下へ降りるための仕掛けを順に解いていく。ゲームという画面越しではそんな時間が掛かってるようには思えなかったけど、今は一つ解くだけの時間も惜しい。
「はぅあ!?」
仕掛けを解き、下へ降りると地面が揺れ、床の一部が崩れ落ちる。それを見て、危なかったとルークの額から一筋汗が流れる。
「外殻大地が限界に近づいているのかしら」
「……急ぎましょう。このまま世界を滅亡させる訳には参りませんわ」
このままでは今までの作業が水の泡になってしまう。慎重にと、更に先へと足を進めた。正直私は内心冷や冷やである。だってタイミングがわからないから。そんな時だった。
「今度はでかいぞ!」
「気をつけろ、地面が……!?」
さっきに比べられないほどの大きな地震。少しの揺れでも床が崩れたのだ、今度の大きさでは地面に亀裂が走り崩れていく。
「きゃあ!!」
「うわぁっ!?」
この揺れに立ってはいられなくなる。そして、ルークとティア、ミュウを残して私たちは崩れた床から放り出された。落ちる中、ジェイドが私の名前を呼びながら手を伸ばしているのが見えた。けど、その手は私には届かなかった。