42話 雪原で示す己が道
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「で、結局何の話をしてたのですか?」
食事を終えた後、お風呂に入って、ごろりとベッドに寝転がっていると外からするノック音。誰だろうと開けてみると、ボトルを一本持ったジェイドの姿。少し飲みませんか?という誘惑に勝てず招き入れると、開口一番に問われる。何だかんだと気になってはいたみたいだ。
「……言わなきゃ駄目ですか?」
「駄目です」
拒否権はないということで。そもそも、お酒という誘惑に負けた時点で拒否権はない。ジェイドとしては何でネフリーが私を呼びだしたのかと言うのか気になるんだろうけど。
「……どうやら、私たちのことを人伝で聞いたらしくて」
「人伝?」
さすがのジェイドも知らなかったか。が、ネフリーにわざわざ教える人物と言えば一人しか思いつかなかったのか、眉根を寄せた彼に私は頷く。
「ピオニー陛下です」
ネフリーさんに手紙を出したみたいです。相当、お暇なようですよ。とワインを一口含んでにっこりと笑ってやる。教えちゃいけないわけじゃないけど、あの皇帝陛下が普通に報告するわけがない。ある事ない事書いてありそうで怖い。ネフリーは何も言わなかったけど。
「あの人やらやりかねませんね」
「呼び出される理由なんて思いつかないからびっくりしましたよ」
みんなで一緒に知事宅を訪れたことしかないのに、名指しで呼び出されたんだから驚きもする。何かと思えば、私とジェイドの関係のこと。
「正直、身内からそう言った理由で呼ばれると……なんて言うか……」
「困りますか?」
そうじゃない。困る訳じゃない。違うと、そこには首を横に振る。
「……その、緊張しました。何か言われるかなぁって」
だってあのジェイドの恋人として顔を合わせるんだよ?最初は仲間として、同じマルクト軍人だからと思ったけど、開口一番が、兄と付き合ってるんだすよね?じゃ体も思考も固まるって。