42話 雪原で示す己が道
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「あ、真咲!待ってたよぅ!てか上着は!?」
「どうかしたの?」
ホテルに戻ると全員がロビーにいた。両手をぶんぶんと回しながらアニスが駆け寄ってくる。着ていない軍服については話を合わせた通り、ネフリーの所で紅茶を零してしまったからクリーニングをお願いしたと答え、みんなは?と逆に問う。
「レストランで夕飯を食べるようって。で、真咲を待ってたんだよ」
「そうだったの?」
アニスにでなく、待っていたみんなに訪ねれば、そうだと頷く。イオンはいないけどいいのかな。とは思ったけど、ネフリーの所なら差ほど変わらない食事をするだろう。
「待たせちゃってごめんね」
「ネフリーさんの所に何の用だったんだ?」
テーブルに空のティーカップが置いてあるところを見ると、随分前から待っていたようだ。各自で休息と言うことで、時間をあまり気にしていなかったけど、申し訳ないことをしたな。
「話があるって呼ばれたんだよ」
「話って?」
どうやらお子さまコンビは内容の方が気になるようだ。おいおい、それはいいだろう?と軽く諫めるガイに、ガイだって知りたいくせに!とわざと彼に抱きつくアニス。
「うーん……女同士の秘密、ってところかな」
「えーっ!」
「話はそれくらいに。レストランに行きましょう」
私の答えが不服だったらしく、両頬を膨らませるアニス。けど、ジェイドがアニスの首根っこを掴んで引きずっていく。離してーと叫ぶアニスにあはははっと笑って返すジェイド。
「えーっと、私たちも行こっか?」
「ええ。あ、真咲。これ」
ティアに手渡せられたもの。それはアニスに貸したストールだった。返すために持ってきていたのに、借りた当の本人は忘れているらしい。
「ありがと」
「全く、アニスったら自分が借りておいて忘れるなんて」
礼儀がありませんわ!と腰に手を当てて怒るナタリアを宥めて、私たちもレストランへと上がるエレベーターに向かった。