42話 雪原で示す己が道
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「そんなことが……」
「それで、真咲。何をする気なんですか?」
口元に手を置き、何か考え込むように俯くネフリー。簡潔にとはいえ、たった一年そこらでこれだけのことがあり、しかも実は異世界から来ましたなんて聞いたら驚いて当たり前だ。
「えーっと……ぶっちゃけて言うなら、ちょっとの間消えます」
「はっ?」
うん、そうだよね。その反応が正しいよね。イオンもネフリーも目を丸くしてるし。
「詳しいことは、言えません。どうしても、やらなきゃいけないんです。必ず戻ります。だから……ジェイドさんにもみんなにも黙っていて欲しいんです」
言ったら止められる。わかっているから言えない。でもそれだけじゃない。
「それはあなたでなければならないのですか?」
例えばルークやジェイドには出来ないのですか?と問うイオンに私は首を横に振る。
「私だから……私にしか出来ないんです」
一つは私が先のことまでわかっているから。もう一つは、それこそ私にしかできないから。みんなに内緒にして口止めをしてまでやることなのかと問われると答えられない。
「二人にも迷惑を掛けるとわかってます。誰にも言わずに消えることは出来なかったので、その……お二人にお話ししたんです」
全部を黙ってるのは心苦しくて罪悪感が募る。なら止めればいいのにと言ってしまえば元も子もないんだけど。でも、上手く行けばいい方に事が進むかも知れない。浅はかな考えで終わるかも知れない。
「あなたらしいですね」
優しく微笑むイオン。何が私らしいのかわからないけど、イオンからは反対の言葉はない。
「兄が、悲しんでもですか?」
不意に掛けられる言葉。寧ろ怒るかな、とも思った。でも私が倒れたときには凄く凄く心配してくれた。けど、私のすることはきっと彼を裏切ることになる。