42話 雪原で示す己が道
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「寧ろ私には勿体ないくらいです」
行く先を知っているから、嘘を吐き続けた。小さくてもいいから何か変えたいと、一人ひっそり事を起こす私を怪しみながらも側にいてくれた。助けてくれた。そして愛してくれた。それだけで十分。
「兄の目に狂いはなかったということですね」
「言い過ぎですよ」
逆に心配ばかり掛けてしまい申し訳ない。でも止めることも出来ない。
「ネフリーさん。お願いしたいことがあるんです」
彼女なら、そう思って話を切り出そうとしたときだった。コンコンっと扉がノックされたのは。どうぞ、というネフリーの返事のあとに入ってきたのは先ほどアニスがここに連れてきたイオンだった。
「イオン様。どうされたのですか?」
「窓の外からあなたがここに入ってきたのが見えたので」
私が話を切り出そうとしていたのをわかったからか、イオンの登場にネフリーが困惑の表情を浮かべる。ちょうどいいのかも知れない。私はネフリーに頷き、
「イオン様にもお願いがあります」
「僕に……ですか?」
イオンにも話に同席するようにと席を勧める。ネフリーはイオンの分のお茶を入れて彼の前へと置く。
「……結論から言うと。明日のアブソーブゲートでヴァンと決着後にある行動を起こします」
私の悩んでいた事の一つ。明日の決着……アレが全てではない。それを知っているからこそ、やるべきかやらざるべきかを悩んでいた。唐突にそう言われたイオンとネフリーは互いの顔を合わせる。
「真咲、一体どう言うことですか?」
「あの、私には……何がなんだか……」
ああそうだ。ネフリーは知らない。私がどう言った経緯でみんなと共にいて、マルクト軍に所属しているのか。私がオールドラントに訪れてからのことを簡潔に話す。