42話 雪原で示す己が道
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「皆さん、お待ちしていました」
ケテルブルクに戻ると、街の入り口にはノエルが立っていた。いつでも発進できるように、アルビオールで待機していたはずの彼女がここにいたことに驚く。
「ノエル!どうしたんだ?」
「……実はこの寒さで、アルビオールの浮力機関が凍り付いてしまったんです」
だからネフリーに協力を得て修理をしているが一晩は掛かってしまうという。半日で浮力機関が凍ってしまうほどの寒さ。確かに足を少しでも止めると寒くて仕方ない。ルークやティア、アニスを見てても寒くなる。
「そうか……イオンを休ませたら、すぐにでも出発しようと思ってたんだけど……」
「無理なものは仕方がないさ」
それならこの時間を利用して、明日の準備を整えましょう。というティアの言葉に一同頷く。この寒い中を歩くだけで体温も体力も奪われている。休めるなら休んでおいた方がいい。
「じゃあ、私はイオン様をネフリーさんに預けてくる。みんなはそれぞれ準備をしてて」
軽く手を振り、イオンの手を取ってネフリーの家の方へと去っていった。
「……では、今日はこの場で解散して、各々準備を進めましょう」
「私が機体を完璧にしておきます。皆さんはゆっくり休んで下さい」
ジェイドの疲れたら、各自で宿に向かいましょうの言葉で解散する。みんな、個々人で歩き出したのを見て私も歩き出す。ジェイドが側に寄ってくるかと思ったけど、何か思うところがあるのか一人足早に去っていった。
「どうしようかな……」
どこで何しよう……というのもある。ただ明日のことを誰にも何も伝えずに行くべきか行かざるべきか。ジェイドには絶対に言えない。絶対に反対されるとわかっているから。他の誰でもいい顔はしないし反対するだろう。
「……どうしよ」
とは言え言わないわけにもいかない。ここで考えていてもと思い、一度ホテルへと向かうことにした。さすがに寒くて適わない。