42話 雪原で示す己が道
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「ティア。大丈夫か?」
ここは他に比べたら楽にパッセージリングへと辿り着いた。神妙の面もちでルークがティアに声を掛ける。
「……教官のことなら、大丈夫」
「それだけじゃないよ。瘴気が……」
微笑むティアにルークが続けるが、彼女は首を振る。やれることをやるしかない、と。皆でそう決めたのだ。
「さあ、ルーク。あとは全てのセフィロトを、アブソーブとラジエイトのゲートへ連結して下さい」
ジェイドの言葉に、わかったと返事をして前へと歩み出る。みんなが天井の操作盤を見つめる中、私は一人考えていた。この後、一度ケテルブルクで休んでからアブソーブゲートに行き、ヴァンと戦う。わかっている。ただそこが問題。
「……やるべきか、やらざるべきか」
口の中で言葉を転がす。うっかり口に出したら、ジェイドが聞き耳を立てているかもしれない。迂闊な発言は控えなければ。でも今、考えていることは今が初めてではない。実は随分前から考えていたことだけど、ただそれをすると言うことは、物語を変えてしまうこと。
「今に始まった事じゃ……か」
これも声には出さない。幾度か私自身、内容を変えるようなことをしている。アクゼリュスに然り、テオルの森に然り……変えられなかったがシェリダンも然りだ。なにを今更、と思ってしまえば心は自ずと決まってしまった。
「よし。できた」
私の心が決まるのと、ルークが声を上げるのはほぼ同時だった。あとは二つのゲートが起動するだけ、とそう安堵の息を吐き掛けた時だった。大きく地面が揺れたのは。
「何ですの!?」
「……まさか、俺、しくじったのか!?」
パッセージリングを無理矢理操作していて初めての状況にみんながパニックになる。そんな中、ジェイド一人が天井を見上げる。