42話 雪原で示す己が道
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「ティア。これ以上自分を犠牲にするな。そこまでする価値があるのか?」
「教官。私は兄の極論にはついて行けません。それを止めることが出来ない自分も歯がゆいけど、止めようともしないあなたも……軽蔑します」
銃をティアへ構えたまま、メジオラ高原のでの続きのように説得するリグレット。けど、たとえ大好きな兄でも、尊敬する教官でも、間違っているからと思うこそ拒絶する。
「……では、もう私も容赦すまい。閣下の敵は殲滅する!」
一瞬だけ顔を歪め、手の譜銃を放つ。互いに決別した証のように。
「お姫様は城で大人しくしていたらどうだ」
「わたくしを侮辱しないで。わたくしには父の代わりに全てを見届ける義務があるのです」
肩に鎌を担ぎ自分より一回り以上小さいナタリアを見下ろす。一方のナタリアは弓を構え、キッとラルゴを睨みつける。ラルゴとしては複雑だろう。彼女にそんな事を言われ、武器まで向けられたら。それが表情には現れているけど、それを知るのはたぶん、私とリグレットだけだろう。
「行くぞ!」
ルークの掛け声とともに散開する。リグレットにはルークとティア。ラルゴにはガイとナタリア。アリエッタに私とジェイドとアニスが着く。イオンは戦闘に巻き込まれないように離れる。
「失せろ!」
場所が場所なだけに少々足場が悪い。攻撃を避けても油断すると雪で滑る。互いに微妙な間隔を空けて様子見をする。それを破ったのはラルゴの斬撃。あの大鎌を一振りしただけで範囲の大きな衝撃波が生まれる。
「させませんわ!――砕けましてよ!スターストローク!」
本来なら飛行系の敵に使うのが有効な攻撃を衝撃波を避けた際に高く飛び矢を放つ。予想はしていなかっただろうが、ラルゴは冷静に対処し鎌で矢を弾く。