42話 雪原で示す己が道
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「で、大佐と真咲は何したの?」
あの後、ディストをホテルの前に控えていたマルクト兵にディストを任せて、すぐにでもロニール雪山に行こうとしたが、場所が場所だけにきちんと休んでから行こうということでそのままホテルで一晩休んだ。ロニール雪山にやってきてすぐにアニスが問う。
「私は杖で殴っただけだけど、ジェイドさんは……」
あれはなぁ、と口ごもれば、ルークとアニスの顔がひきつる。あれを言うのはいいけど、今言うとみんなのテンションが下がりそう。あれは誰でも泣き叫ぶと思うし。
「聞かぬが、ってことで」
「……余計に気になる」
ロニール雪山に少し入ったところですでに吹雪のせいで視界が悪い。できればこんな所には長居はしたくない。
「以前六神将がここに来たときは、魔物だけではなく、雪崩で大勢の神託の盾兵が犠牲になったそうです」
魔物はともかく、雪崩は回避できない。必要以上に物音をたてないようにと、ジェイドの言葉に全員が頷く。当然、派手な戦闘も避けなくてはいけない。炎系の術が効くだろうけど、あまり爆音がするような術も避けなくてはいけない。
「ねぇねぇ、本当に何があったのぅ?」
懲りずにまだ聞いてくるアニス。にまにまの表情から、ディストがいたとはいえ、私とジェイドだけが中にいたから、何かあったのではと勘ぐっていて聞きたいのだろう。
「後悔しても知らないからね?」
ルークたちには聞こえないように、部屋に入ってからあったことを話す。ジェイドがディストに何をしたか。ついでに私の報復も。最初はうんうん、と聞いていたアニスの表情は段々と蒼白になっていく。
「まだ聞きたい?」
「も、もももういい!」
同じことを何度繰り返せば気が済むのだろうか。期待して聞いたことに思うとおりになったことなんてないのに。ルークもアニスから聞き出そうとするけど、アニスはぶんぶんと顔を横に振るだけだった。