42話 雪原で示す己が道
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彼らとの決着の地
決意という思いは
降り止まぬ雪のように…
止まらなかった
「お兄さん!ちょうどよかったわ!」
翌日、ロニール雪山の状況を知るためにケテルブルクに向かい、知事であるネフリーの元を訪れる。私たちが、というよりジェイドの姿を見るなりネフリーはなんていいタイミングだと言わんばかりに勢いよく立ち上がる。
「どうしたのですか?」
部屋に入るなりの妹の態度に目を丸くする。
「サフィールが街の広場で倒れて、そのまま寝込んでしまったのよ」
ふぅーと息を吐いて困ったような表情を浮かべ、対してジェイドは目の辺りをピクっとさせた。聞き慣れない名前にルークが首を傾げる。
「ディストの本名です」
「へ!?なんでディストがこの街で倒れてんの!?」
ネフリーとは違い溜息を吐くジェイド。それ以前にディストがこの街にいて倒れているのか誰もわからないでいる。知っている私としてはただただ空笑いしか出ない。ある意味哀れだ。かといって同情する気にもなれない。
「お兄さん、サフィールと約束していたんでしょ?」
うわごとでずっとジェイドはまだかって言ってるわ。とネフリーが逆に困惑する。それを聞いてようやく全員がピンときたようだ。なぜそうなったのか、を。
「……確か、飛行譜石を探してる時、あいつから手紙を受け取ったよな」
「まあ、律儀にジェイドを待っていたのですね」
これにはみんなも顔をひきつらせる。それだってだいぶ前の話だ。えっと、どれくらい前だったっけ?もう、二週間以上は前だったような。ここまでいくと律儀では済まないよね。
「まあ、アレも馬鹿ですから。しかしちょうどいい。叩き起こして、ロニール雪山のことを聞きましょう」
奴はどこですか?と問うと宿で寝かせていると答えるネフリー。憲兵も呼ぶようにと頼むと、少し悲しそうに表情で頷いた。