41話 空を胸の内に隠す君
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「おお、あんたたちか」
ナタリアに手当してもらったとは言え、まだ回復しきらないアッシュとはあの場で別れ、私たちはシェリダンへと戻ってきた。街に入ったところで偶然アストンに会う。
「ちょうどいい。集会所をお借りしてもいいですか。今後の話し合いをしたいのです」
ジェイドの頼みに自由に使ってくれと承諾してくれる。私たちが来て、イエモンも喜んでると思うからなと言って街の奥の方へと歩いていった。
「では行きましょう」
集会所の中に入ると誰もいなかった。それぞれ適当な位置に着き、ルークはティアの方へと向き合った。
「ティア、訳を聞かせてくれ」
黙っていなくなった理由。一人で行かなければならなかった理由も聞かなければならない。
「……ごめんなさい。私の体に瘴気が蓄積されているなら、パッセージリングを使っていた兄さんも同じだったと思ったの」
ティアの症状はベルケンドの検査でわかっている。ヴァンもベルケンドにいたのなら調べていたのかも知れないし、彼ならば調べなくても把握していたかも知れない。それで心配になったのかというルークの言葉に視線を落とすティア。
「心配……そうね、そうだったのかも知れない。リグレット教官がワイヨン鏡窟の鉱石を落としたのを見て、私を呼んでいると思ったわ」
だからもう一度だけ、説得してみようと思ったと。
「やっぱり兄妹なんだなぁ」
「……でも、それももうおしまい。いつも思っていたわ。兄さんがこんな馬鹿げたことをやめてくれないかって」
でも、進むべき道を違えてしまった。もう説得しても無駄だと今回のことで悟ってしまったのだろう。
「いいのか?ヴァン師匠と戦うことになっても」
「……忘れたの?私はそのために外殻へ来たのよ。もう迷わないわ」
色々と葛藤して出した答え。妹としてけじめをつけたかったのか、彼女の本心は私にはわからない。けど、ティアが前を進むことを止めないということは理解した。