41話 空を胸の内に隠す君
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「何者だ!」
「アッシュ響士……いや、レプリカか!」
私たちの部屋から見つけた石はワイヨン鏡窟で採れる鉱石。それを持っていたと言うことはワイヨン鏡に何か行かなくちゃいけない理由があった。と言うことでワイヨン鏡窟に来ると、奥から何を運び出している神託の盾兵が現れた。
「待て!ヴァン総長は通せと仰っていた。彼らに構わず、作業に戻れ」
剣を抜いた神託の盾兵に応戦するかのようにルークたちも身構えると、神託の盾兵の後ろからリグレットがやってきた。リグレットがそう命じると、神託の盾兵たちは了解!とそのまま私たちの横を通り過ぎていった。
「……どういうことだ?」
「言葉の通りだ。ティアたちを捜しているのだろう。ここは見逃してやるから、先へ進むがいい」
ヴァンの命令だから通してやる。メジオラ高原のときのように武器を手にする様子はない。とは言えあまりに話が上手すぎるみたいでガイが少し突っかかればリグレットはあくまでヴァンの意思を尊重しただと。決着はロニール雪山でつけると言って神託の盾兵の後を追った。
「ティアたちが心配ですわ。先を急ぎましょう」
この先にヴァンがいると言うことは彼に会いに行ったという事。が、いくら妹と弟子とは言え二人だけで会いに行くなんてどんな危険が待ってるかわからない。
「ティアに危険は?」
「……ティアには、ないです」
この言葉に、ティアにはですか…と表情を変える。直接的な言葉は使わなかったけど、何を意味するのかはわかっているはず。
「……とりあえずは、大丈夫ですよ」
もし命の危険があるなら先に止めている。わざわざ見殺しにはしない。わかってるとは思ってるんだけど。とチラリと彼の方を見てみれば、小さく笑みを浮かべている。
「……いじわる」
隣に立つ彼以外には聞こえない程度の声で呟いた。