41話 空を胸の内に隠す君
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「あーっ!」
眠れないと思ってたけどいつの間にか失った意識はアニスの声によって覚醒した。いつもなら誰よりも早く起きる私なだけに寝過ぎたと飛び起きた。けど少し寝過ぎたくらいで差ほど変わらなかった。だからかまだ眠っていたナタリアが眠気眼で、何ですのぉ?と上半身を起こす。
「朝から何を騒いでますの?」
他のお客の迷惑ですわよ。とナタリアに注意されたアニスはでもでもと一つ空いているベッドを指さす。それを見てナタリアが首を傾げる。
「あら、ティアも早いのですね」
「…もう冷たいよ」
主のいないベッドを触るとひんやりしていた。そう伝えると一人意味のわからないナタリアはえっ?と目を丸くする。それもそうだろう。ティアが部屋を、ベルケンドを出たのは夜中なのだから。
「いなくなったのなら夜中だね」
「ですがそんな時間にどこに?」
今日、ロニール雪山へと行くために早めに休んだのにティアの姿がない。彼女がいなくてはパッセージリングを操作するための操作盤は起動しない。まあそれ以前に何も言わずにいなくなったのなら心配する。
「アニスたちは宿屋の周り探して。私はジェイドさんたちに報告するから」
「はーい」
「わかりましたわ」
二人は外に行き私は隣の男性陣の部屋へと向かう。コンコンとノックするとはい?と返事したのはガイ。私だけどと、更に返すとえっ?えっ?と慌てて扉を開ける。
「どうしたんだ、こんな朝早く」
「寧ろ私が聞きたいよ」
そこまで慌ててあける必要もないんだけど、目をパチパチさせたガイが目の前に立っている。本来の目的を忘れそうになる。
「真咲?」
し、しまった。説明の方はアニスかナタリアに頼めば良かったか。でも二人じゃ大げさに言いそうだし。昨日の今日だと顔を合わせづらいな。奥から顔を出したのは困惑の原因のジェイド。