41話 空を胸の内に隠す君
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「師匠か……師匠どこへいったんだろう」
「……まさか」
肩を落とすルークの後ろでティアが口元に手を置き、ぼそりと呟く。それを彼が聞き逃すことはない。
「ティア、心当たりでも?」
「……い、いえ。別に」
聞いたところで教えてはくれないだろう。それをわかっているからかジェイドもそれ以上問いたださない。ともかくモースが教えてくれた扉へと進もうと移動を開始する。広い教会を進んだ先に着いたのは部屋一面に棚の並ぶ図書室。
「この部屋に、パッセージリングへ続く隠し通路があるのか?」
「そうね……一本道といっていたから、ここを探してみましょう」
ここからは手分けして探すことになったけど、私はそっとアニスとイオンの後を追う。キョロキョロと周りを見回しあからさまに怪しい動作の彼女に小さく溜息を吐く。後ろにジェイドがいるのをわかっていながら、アニスとイオンの側に寄る。
「ここも広いですね」
「あっ!?」
ちょっと探しただけで疲れました。と本来アニスがわざとぶつかるはずだった本棚に寄りかかる。私の行動を見て短く声を発するアニス。それもそうだろう。それが彼女の役目なんだから。
「きゃっ!?」
「真咲!」
ガタンと動く本棚に少しよろける。側に寄ってくるイオンに対し、アニスは目を見開いたままこちらを見ている。普段の私の行動にしたらわざとらしかったかも知れない。
「どうした?」
他を探していたみんなもこちらへとやってきて、私が寄りかかった本棚のあった場所を見る。そこにはもう本棚はなかった。
「こんなところに隠し通路があったとは」
本棚の後ろに現れた扉。それを見てガイが何でモースは知っていてイオンは知らないのかと問う。それにイオンは恐らく被験者の導師は知っていたと答えた。モースからすればレプリカのイオンは知る必要はないと言ったところだろう。