40話 裏切りの果てに残ったもの
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「あともう一つ聞きたいのですが…」
街の外に出て先を行くルークたちがアルビオールに乗り込むのが見えた頃、他にも聞きたいことがあると言う。何をだろうと頭一つ分高くあるジェイドを見上げる。
「あのアニスをどうやって宥めたんですか?」
宥めたって……確かに最後まで納得してなかったからなあ。それが今は笑顔を浮かべてるのだから不思議がるのも仕方ないかも。
「ただこう言っただけですよ……私の国の言葉で『信じる者』と書いて『儲かる』と読むんだよって」
クスッと笑って答えるとジェイドは虚を突かれたように目を見開く。こっちじゃ文字自体が違うもんね。
「他にもありますよ。『人の為』と書いて『偽り』とか、『人の夢』と書いて『儚い』とか」
面白いですよね。と笑いかける、がジェイドの顔は渋いもの。
「……理解しかねます」
そりゃそうだ。どういう文字かもわからなければ、部首なんてものは以ての外だし。とは言え漢字を教えるなんて難しいことは絶対に出来ない。まずは平仮名から教えなきゃいけないよね。
「私の国の言葉とか文字は複雑で難しいんですよ」
日本人の私でさえ全て理解してるわけじゃないし。組み合わせるとそう読めるんですよ、と言えばなるほどと頷く。
「では、私たちも行きますか」
「はい」
みんなの待つアルビオールへと乗り込む。次の行き先を告げればノエルは元気に返事をして発進させた。
その信用を取り戻すが為
己を賭けて動く
各々の思いを秘め
次の扉を開かん