40話 裏切りの果てに残ったもの
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「一体何を話してたんですか?」
元気になった……たぶん……アニスはガイに抱きついてからかって遊んでいた。嘘ではないけどあんなんで元気になっちゃうんだ。
「ジェイドさんだったら、何となくわかってるんじゃないですか?」
さっきのアニスの発言を聞いたのだから感づいてはいるはず。と言うよりこの抜け目のない男ならちょっとした言動で異変を見抜くだろう。『裏切り』という言葉に特に反応してることを。
「……まあ、ね」
視線をアニスへと移す。空元気なのか今度は笑顔でルークを弄って遊んでいる姿。ルークといいアニスというお子様コンビの成長を見守る私としては、わかっていてもハラハラしてしまう。
「今は悩んでいいと思うんです。それどころじゃない時かも知れないけど、思春期のあの子たちを無理に押さえる方が大変ですよ」
下手に諭そうとすると反発しかねない。ルークだと素直すぎて頭がこんがらがる可能性はあるけど。アニスの場合は事情が事情なだけに下手にツッコむと殻に閉じこもるより、作り笑い愛想笑いに磨きが掛かるかも知れない。
「ま、青春って事で」
「青春とは違う感じですが……それより。その発言は少々年寄りくさいですよ」
……そこはスルーしてくれればいいのに。それを言うと私の機嫌が悪くなると知っていて言うんだから質が悪い。
「一日何回私の機嫌を損ねれば気が済むんですか?」
さっきといい今といい。何て言うか、さ。一応は恋人同士なんだからさ、もうちょっと優しくしてくれてもよくない?そう言うことを言う年でもないんだけどね。でもね、何か遊ばれてるだけな気がしてならないんだよね。
「おや?構って欲しいのですか」
「……否定はしませんが、肯定もあまりしたくないです」
相手がジェイドだということを忘れちゃ駄目だった。こういう発言は喜ばせるだけ……そろそろ学習しなきゃな。