6話 消せない傷痕
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「…えっと」
本当事を言っていいものかと、チラリとジェイドのほうを見るがいつも通りの笑みを浮かべているだけだった。
「真咲・霧島って言います。えっと、異世界から、来まし、た…」
意を決して名乗ったが、つい言葉を濁らせてしまう。ジェイド達がいるから大丈夫だと思うけど、少し怖かった。信じてもらえず、拒絶されることが。
「えっ?」
ガイは案の定、目を丸くしている。どこかに属しているならともかく、いきなり異世界から来たと言われれば驚くだろう。
「あ、あの―」
説明しようと、口を開こうとしたらジェイドに手で制されてしまった。いつの間に傍に来たんだか。
「私が説明しましょう。実は――」
チーグルの森であった出来事を話した。もちろん、あの不思議な力のことも。私が説明するより断然分かりやすいよ。
「不思議なこともあるもんだな」
ガイは片手を顎に置き、感心したように言う。驚いてはいるけど、私の事を否定するような様子は窺えない。
「…信じてくれるの?」
私が少し肩を竦めながら、恐る恐る聞くとガイはにっこりと微笑んだ。
「ああ、信じるさ。それに、一番戸惑ってるのはキミだろ?」
そんな風に言ってもらえるとは思ってなかったから、思わず泣きそうになった。でも、さすがはガイだと思ってしまった。さりげない、気の聞いたセリフとか。
「ありがとう」
笑顔でお礼を言った。ちゃんと笑えたかな?
「ところで、あなたの力は何と呼べばいいのでしょう?」
と、いきなり疑問を零すジェイド。それを私に聞くんですか。