40話 裏切りの果てに残ったもの
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「あれ……アストンさん!?」
外へ出るとメジオラ高原の入り口の方から一人の老人の姿。港で別れて以来のアストンさんだった。まさかここで顔を合わせるとは思わず、みんなで駆け寄る。
「ルークや!元気か!」
「無事だったのか!!」
私はあの時はルーチェが体を使っていたから記憶にはない。でもみんなはアストンさんたちが助けてくれたのを目の当たりにしていたから姿を見たときの安堵感は高かっただろう。
「老いぼれ軍団の中で、わし一人が生き残ってしまったよ……」
がっくりと肩を落とすアストンさん。そんな彼にナタリアは、あなただけでも生きていて下さって……よかった……と目を潤ませる。あの場面を見たら最悪な結果しか想像できなかっただろう。けどそんなアストンさんが何故ここにいるのかとティアが問う。
「何もしないでいると、イエモンたちを思い出してしまう。だもんで、アルビオールの二号機を……や、一台壊しとるから三号機か。とにかくそれを作ったんじゃ」
「で、また墜落した?」
えっへんと言わんばかりのアストンさんにこのアニスの一言。即座にばかもん!と返し、試験飛行の途中で私たちを見かけたと。少し笑いが起きると、アストンさんが来た方向にもう一人の姿。それに気付いたのは私だけじゃなくジェイドとティアも目を向けた。
「ひ……っ!」
私たちがその人物、スピノザに一斉に目をやると彼は驚いて腰を引く。まさかスピノザがいると思わなくこちらも驚き、アニスが超キモイ!と声を上げるとスピノザはそのまま逃げ出した。
「待てー!」
「俺たちも追いかけよう!」
あの歳であんなに動けるものかというくらいダッシュでスピノザを追い掛けるアストンさん。私たちも二人を追い掛ける。