40話 裏切りの果てに残ったもの
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「教官!」
「遅い!」
先を進む私たちの背後から現れた彼女にいち早くティアが気が付く。が、その人物リグレットの方が動きは早く一瞬にして間合いを詰め蹴りを入れる。小さく呻き、後退するティア。
「ティア。これ以上、無駄なことはやめろ。ヴァン総長も心配しておられる」
「無駄なことをしているのは、あなたたちです!」
たった一人。たった一人で私たちの前に現れたというのに、冷静に淡々と説得をするリグレット。に対してティアは悲痛な声を上げる。そんな彼女にリグレットはおまえの体のことは知っている、と呟く。何故その事を知っているのかと目を見開くティア。
「自分の身を犠牲にしてまで守る価値のある世界か?ホド消滅の真実、おまえも知っただろう」
「預言に踊らされ、預言を私欲に利用する偽政者たち……確かに兄の言っていた通りでした」
何一つ間違いのないリグレットの言葉にティアは少し視線を落とす。それを見てリグレットは小さく微笑む。説得できる、と確信したかのように。なら、こちらに来なさいと手を差し出す。ティアとガイに視線を向け、ヴァンは二人は助けてくれると更に言葉を続ける。
「ありがたい話だが、ごっそりレプリカに入れ替わった世界なんてごめんだな」
今ある大地と今生きてる人類で、何がいけないんだ。と理解できないと首を傾げるガイ。
「人には人の人生がある。あなたたちの身勝手な理想に巻き込まないで」
人生は一度きり。生まれ変わったとしても、前世の記憶があるなんてことは滅多なことではない。たった一回だから人は精一杯生きる。なぜそんな簡単なことがわからないのだろう。
「それでは結局、ユリアの預言という呪縛から逃れることは出来ない」
その言葉が終わると同時にルークとジェイドは武器を手にしリグレットに切りかかる。けどリグレットはそれを読んでいたように後方へと飛んでかわす。