39話 君の言葉の意味を知る
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「機嫌が良さそうですけど何かいい事でもありましたか?」
いつもの如くのんびり最後尾を歩く私に近づいてくる彼に、少しだけと返す。素直に喜べない所もあるもののようやく理解できたということだけでも収穫にしておきたい。
「前に、ルーチェに言われた事を思い出してたんです」
この日のことを彼女は見ていたんだ。確信的なことを言うと預言と何ら変わらない。だから、死なないと言うことだけを教えてくれたんだ。
「タタル渓谷でのこと覚えてますか?」
「ルーチェに会ったという話ですか」
やはり先に話しておいてよかった。話も早いし、余計な手間も省ける。まああのときはこんな関係になるとは思いもしなかったけど。何が変わったかと聞かれると……実は何も変わってない気もする。
「まず乖離して死なないと言うこと」
「まず、ですか」
本当にちょっとしたことも聞き逃さないな。そこはツッコむことはせず、はいとだけ答える。
「と言うことは、ルーチェはローレライとの接触の後に真咲の血中音素の数値が回復することを知っていたという事ですね」
「正確に言うならば『見た』なんでしょうね」
千里眼でその光景を見た時、彼女は何て思ったんだろう。複雑な心境だったのだろうか。きっと聞いても教えてくれないだろうな。
「ティアの体から消える前にあなたの封印を解いた。その後、あなたの体が光りましたね」
「はい。体が軽くなった気がしたんです。気のせいだと思ってたんですけど」
気のせいじゃなかったんですね。何となくそれで思ったけど、ジェイドの受けた封印術と同じ様なものなんだよね。体か重いってのを最初は実感してなかったけど、いざ軽くなったとわかると今の方が当たり前に感じる。
「次は?」
アルビオールに乗る前に聞いておこうと言うことなのか急くように聞いてくる。乗ったらみんなも一緒だから聞かれるのは必須だし。