39話 君の言葉の意味を知る
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「お待たせしました」
十分そこら待った頃か、シュウが検査結果が書かれていると思われる数枚の紙を手に入ってきた。どんな結果が待ってるか、緊張が走る。
「まずは、前に検査を受けたとき結果ではいつ乖離してもおかしくはありませんでした」
「……はい」
普通の人の半分にも満たない血中音素。異世界生まれだからかと思ってたけど、元はこっちの世界の人間。少なすぎるといつだったかジェイドにも言われたことがある。
「今回の検査結果では更に驚く内容になりました」
き、聞くのが怖い。更にって更にって何?これ以上酷いことってあるの?気を遣ってくれてるのか私が黙っていると先には進まず待ってくれている。
「すみません。続けて下さい」
聞かないわけにはいかない。今後のためにも。もし悪い方ならば、あとどれくらい生きられか。時間があるのかないのか、私自身で把握しなければならない。
「驚きましたよ。ほぼ普通の人と変わらなくなってるのですから」
「………はい?」
笑顔で答える彼の言葉の意味が理解できなく、ようやく出た言葉はそれだった。何て言った?何て言ったの?私の聞き間違い?
「血中音素の数値はほぼ安定しています。普通の人の八割くらいですね。これなら乖離することはありません」
安心していいですよ。と言われた。乖離しない。悪くなるどころか回復している。何で?よくなるようなことなんてしたっけ。と言うか、私の音素を封印したのはユリアとローレライ。まさかと思うけど、地核で私に何かしたのはそういうこと?私の封印を完全ではないとはいえ解いてくれたってこと?信じがたいけどそれしか思いつかない。
「全体的にバランス良く回復してますから、たぶん癒しの譜術も効くようになると思います。第一から第六音素への干渉も減るはずです」
回復したってだけでも驚いたのに譜術のほうも心配なくなるとは。思いもしてなかった展開に戸惑いはするものの嬉しさで心は躍る。