38話 変えてしまうことを恐れずに
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「という事がありました」
ルーチェと入れ替わってからのことを全て説明してもらった。同じ体を使っているのに能力の差が出るのはやはり向こうが本家なのだからか。ただ私が使いこなせてないだけなのか。
「でも、大丈夫だったんですか?ルーチェがみんなの前に現れて」
私の隠し事。それを露見したのはルーチェ。なんの目的があってそうしたのか。そしてどうやって遙か昔に亡くなったはずの彼女が私の体を使えたのか。消化した分だけ疑問が増える。また、あの部屋に行けば話が聞けるのか。ただその時間は今はない。
「僕だけが知っていて、教団の禁止事項としました」
実際にそうなので。とイオン。ユリアによって存在を消された人間のことだ、そうするのが一番かも知れない。いずれ、みんなにも話さなきゃいけないのに、また疑問が増えたとなると話すのは先になりそうだ。
「今はルーチェが力を使ったせいで体に疲労があると思います。ゆっくり休んで下さい」
「……そうさせてもらいます」
ここで大丈夫と言っても聞いてもらえないだろうし、私自身では何もしてないのに結構疲れてる。それだけルーチェの力はすごい物なんだ。
「では私は艦橋に戻りますので、イオン様。あとはお願いします」
「はい」
私の頭をひと撫でしてジェイドは部屋から出ていった。
「イオン様、すみません……私」
「いいんです。僕は真咲とルーチェの意思を尊重します」
ジェイドにはほぼ全て話しているけどイオンには話していないことがあった。特別と言うほどの理由はないけど、まだ知らないことが多すぎて。何から話して言いのかわからなくて。
「ですが」
「はい?」
微笑むイオンに首を傾げる。口元に手を置きクスクスと笑い出すから、えっ?えっ?と慌ててしまう。
「顔は同じなのに性格が全く違ったので、なんていうか……その、面白かったです」
「……は、はあ」
たまに思う。イオンってすごい。その天然さには勝てないと。